【ラジオ】NHKラジオ第1(2017/10/16~20)『すっぴん!』テーマは「作りおき」

少し前になりますが、NHKラジオ第1『すっぴん!』で、11/16~20の平日1週間、コーナー出演させていただきました。今回のテーマは「作りおき」。

作りおき、といってもなんでもかんでもする必要はないと思っています。手間なくパパッと作れるものなら、大して時間の節約にもならず、作りたてを食べたほうがおいしかったりします。作りおきしたほうがいいものは

・手間のかかる食材。火が通りにくい、味がしみにくい、1つのポーションが大きい(切り分けなければいけない)、かたい(切りづらい)ものなど。

・傷みやすい食材。気づけばすぐに生ゴミになる可能性大。買ったらすぐに作るがよし。

・少しだけ作るのが難しい、また多い量で作った方がおいしいもの。

・みんなが好きなもの。食卓に2〜3度続けて出しても、「またこれか」と言われない、食べ飽きないもの。

・汎用性のあるもの。それだけ、の食べ方でなく、ちょっと何かと混ぜたり和えたりすれば簡単に別の食べ方を楽しめるもの。

・その時にしか出回らない食材で作るもの。梅酒漬けよう、と思って忙しくしていたらいつのまにか青梅が売ってなかったら、作りたくても作れない

というあたり。せっかく作っても食べ飽きたり、美味しいと感じずに義務感のように食べなくてはならないとしたらそれは作りおきではなく、「残りもの」です。

出演させていただくにあたり、裏テーマは「なんでもお弁当にする」でした。以下、スタジオにお弁当形式で持ち込んだ、月曜日からの作りおきメニューをざっとご紹介します。

【11/6月曜日】fullsizeoutput_21a3

月曜日は、「ドレッシング」。コブサラダと一緒ににんじんドレッシングをご紹介しました。にんじんはきんぴらや煮物、漬物、千切りで酢漬けにしたりと便利ですが、1袋3本入りなどで売られていて、食べきる前にひからびちゃったり、なんてことがあるかもしれません。

にんじん1本を使ったこのドレッシングは、ドレッシング自体も野菜のように食べたくて我が家で常備しています。これさえあれば、葉物野菜も茹でたお肉もさっぱりおいしく食べられます。冷蔵庫で1週間程度保存できます。

<にんじんドレッシング>
にんじん1本、たまねぎ1/2個をすりおろす。
酢1カップ・塩小さじ2・砂糖とマスタード各小さじ1・オリーブ油1/2カップ
とよく混ぜ合わせれば完成。

【11/17火曜日】

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火曜日は、「西京漬(味噌漬け)」。お弁当の中身は、豚肉の西京漬、卵焼き、小松菜のじゃこ和え、山芋とレンコンの素焼き、かぶの甘酢赤しそ風味。
少し厚めの豚ロース肉や、鶏モモ肉、お魚など、お安いものを買ってきて自家製の味噌床に漬ければ、ぐっとおいしくなります。漬ける前に食材に軽く塩をして、浮き上がってきた水けを拭き取ってから漬けると、臭みが抜けて味の染みが良くなります。食材にそのまま塗りつけてラップで包み、一晩おくだけでOK。野菜の味噌風味の即席漬けもできます。漬けた食材は冷蔵庫で3日程度、冷凍庫なら2週間ほどで食べきるのがよし。

<豚肉の西京漬>
味噌床:西京味噌100gとみりん大さじ3を混ぜるだけ。
西京味噌がないときは、普通の味噌100gにみりんと砂糖各大さじ2を混ぜて。
漬ける前に、食材に軽く塩をして5分置いて水けを拭いてから漬ける。
焼く際は軽く味噌を拭き取り弱めの中火で焼く。

【10/18水曜日】

IMG_0198水曜日は、「おにぎりの具を冷凍する」。お弁当には、生麩やがんも、野菜の炊き合わせと、ほうれん草と黄菊の胡麻酢和えをおかずにしました。白むすびの具の中身は、昆布の佃煮と、ベジカレー。
ついマンネリになりがちなおにぎりの具ですが、シリコンの製氷器を使って小分け冷凍すれば、いろいろちょっとずつおにぎりの具を保存できます。おすすめは、そぼろとドライカレー。ぱらつきがちなひき肉も、固めれば握りやすくなります。特にカレー味の具は、大人にも子どもにも人気。

<ベジカレーの具>
合挽き肉100g、さいの目切りのにんじん1/4本と玉ねぎ1/8個、ブロッコリー2房
を炒めたら、酒と塩こしょう、細かく刻んだカレールウ1/2かけを加え炒める。
汁けがなくなったら完成。

【11/19木曜日】

IMG_0207木曜日は、「冷凍活用術」。お弁当は、きのこと油揚げの炊き込みご飯とブリの生姜焼き、かぼちゃ甘煮、たたきごぼう、小松菜の塩昆布和え、にんじん素焼きでした。
完全に味付けまでしなくても、下ごしらえして冷凍しておけば、いろいろに使えて日々の料理がすごく楽になります。例えば傷みの早いキノコ類は、まとめて数種類石づきを取って食べやすい大きさに切り、密封できるビニール保存袋に入れて冷凍します。うどんや汁物、炊き込みご飯、あんかけなどの具に、そのまま使えてとても便利。しかも特にしいたけは、冷凍することでうまみが飛躍的に増します。ネギの小口切り、油揚げの細切り、大根おろし、とろろなどもおすすめです。

<冷凍きのこミックスと油揚げの炊き込みご飯>
研いだ米に水、酒、醤油、塩少しを入れる。
冷凍しておいたきのこと油揚げは、凍ったままそのままお鍋に。
きのこと油揚げからダシが出るので、ダシ取り不要。
フタをして通常通りに炊くだけです。

【10/20金曜日】

IMG_0217金曜日は最終日。「今が旬!柑橘系」というわけで、今回私が一番おすすめの作りおきネタでした。お弁当は、自家製柚子胡椒とポン酢と一緒に、鶏団子と豆腐の水炊きをスープジャーで熱々のままお持ちして。

これから露地物の柑橘類がお手頃価格で出回ります。ここでたっぷり作っておくのがお得で、しかも新鮮でみずみずしいので、腕いらずで、簡単にすごくおいしくできます。ゆずこしょうは、青ゆずの皮と青唐辛子で作ったものと、黄ゆずと赤唐辛子で作ったものが一般的に市販されていますが、今回はゆずこしょうで皮を使い、ポン酢で果汁を使うのですべて黄ゆずで作っています。
自家製のものは、目の覚める香りの良さと味わい。ぜひ試してみてください。ポン酢は3ヶ月、ゆずこしょうは半年それぞれ冷蔵保存できます。

<自家製ゆずこしょうとポン酢>
ゆずこしょう:黄ゆず5個の皮の黄色の部分だけをすりおろす。
青唐辛子10本は種とワタを取ってみじん切り。
塩20gと一緒にフードプロセッサーにかけます。
なめらかになったら清潔な保存瓶で1週間寝かせます。

ポン酢:みりん大さじ2をレンジで1分加熱し、アルコールを飛ばす。
清潔な保存瓶に、ゆず5個の果汁を絞って種を取り除き、そこに先ほ
どのみりんと醤油1カップ、昆布を入れたら冷蔵庫で3日ほど置く
(昆布はその後取り出してください)

投稿者: 野上優佳子_YUKAKO Nogami

料理家・弁当コンサルタントとして新聞、雑誌、TV、ラジオ、ウェブ、全国各地での講演など多メディアで活動中。「楽しく作って毎日おいしい こどものおべんとう」(成美堂出版)を始めお弁当などをテーマにしたレシピ本の著書(20冊以上)、レシピ本の企画制作、ワークショップ、弁当箱のプロダクト開発や商品アドバイザーなども行っている。 35年以上お弁当を作り続け、300個を超えるお弁当箱を使用した経験に基づき、実際に日々お弁当を作る目線からの、実用性と汎用性の高いレシピと洞察が好評を博している。私生活では2女1男の母。1972年生まれ。 Instagram(http://instagram.com/yukakonogamis/)ではお弁当を詰める様子やレシピの動画を日々更新中。 国立研究開発法人水産研究・教育機構「SH“U”N project(サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト)」外部レビュー委員。東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー。東京学芸大学教育学部国際文化教育課程日本研究卒業。

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