食品偽装を見破るためには肉を壁に投げろ

「たまたま飲食店に上がれば牛肉屋である。その牛肉屋の牛が馬肉かもしれないという嫌疑がある。学生は皿に盛った肉を手づかみにして、座敷の壁へたたきつける。落ちれば牛肉で、ひっつけば馬肉だという。まるで呪みたような事をしていた。」

とは、夏目漱石『三四郎』の一場面。
明治23年に東京で、牛肉に馬肉を混入させて売る業者が摘発される事件があったそうで、明治41年に朝日新聞で連載されたこの小説は、その実際の事件が背景にあって描かれたものだろう。当時は、壁に肉を投げてその引っ付き加減で見分けられる、というおかしなうわさ話が流行ったのだそうだ。

ケチくさい食品偽装問題が毎日毎日ゴロゴロ出てきて、ふとこの場面を思い出した。それは今に始まったことでないのだと、改めて思う。とある百貨店のレストランでは霜降り和牛をうたい実は加工肉だったそうだが、加工肉を壁に投げたら、ひっついたかしら。

http://mainichi.jp/select/news/20131107k0000m040068000c.html

投稿者: 野上優佳子_YUKAKO Nogami

料理家・弁当コンサルタントとして新聞、雑誌、TV、ラジオ、ウェブ、全国各地での講演など多メディアで活動中。「楽しく作って毎日おいしい こどものおべんとう」(成美堂出版)を始めお弁当などをテーマにしたレシピ本の著書(20冊以上)、レシピ本の企画制作、ワークショップ、弁当箱のプロダクト開発や商品アドバイザーなども行っている。 35年以上お弁当を作り続け、300個を超えるお弁当箱を使用した経験に基づき、実際に日々お弁当を作る目線からの、実用性と汎用性の高いレシピと洞察が好評を博している。私生活では2女1男の母。1972年生まれ。 Instagram(http://instagram.com/yukakonogamis/)ではお弁当を詰める様子やレシピの動画を日々更新中。 国立研究開発法人水産研究・教育機構「SH“U”N project(サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト)」外部レビュー委員。東京学芸大こども未来研究所 教育支援フェロー。東京学芸大学教育学部国際文化教育課程日本研究卒業。

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