<今日のお弁当>
菎蒻の土佐煮、ブロッコリーのかにあんかけ、サツマイモとにんじんの味噌きんぴら、牛そぼろと炒り卵の二色丼
こんにゃく、英語では「Devil’s tongue」.
その花の形が悪魔のように長いから、という説がある。熱帯のインドシナが原産で、食すのはアジア圏のみ。
平安期に中国から渡来したとされ、鎌倉時代には僧侶の精進料理でも人気。さしみこんにゃくは「山河豚の刺身」などの異名もあった。
江戸後期には豆腐や卵と並び『菎蒻百珍』なるレシピ本が出版されたほど定番の人気食材。
葉隠には、鍋島公が世話になった寺の住職に何がほうびにほしいかと尋ねたら
「寶持院、鍋島直茂の申出に一生蒟蒻を所望す」
との記載がある。和尚さん、よほどのこんにゃく好き。
大阪、四天王寺庚申堂では、庚申の日に大鍋で蒟蒻を煮る屋台が出る。
江戸『守貞漫稿』にも燗酒に蒟蒻の田楽売りが出る、とある。庚申の日に、願い事をしながら北を向いて黙って蒟蒻を食べると願いが叶うんだそうだ。